晴れ

ただいまICAで上映中のドイツ映画、
「Cherry Blossoms:Hanami」を観てきました。
ICAで上映される映画はインディペンデント系のものか外国映画がほとんどで、
期間も比較的短く、しかも一日1回の上映(シネマは2つあるので2種類)なので、
これ!というのがあったら早めに出向かないと、
あっという間に上映期間が過ぎてしまいます。
ちなみに毎週月曜は割引デーで、一本£5で観られます(もちろん私は月曜派です)。
今日はこの「Hanami」の前に黒沢清の「東京ソナタ」が上映される予定だったので、
思い切ってハシゴしちゃおうと思っていたのですが、
残念ながら「東京ソナタ」は売り切れでした。予約しとけばよかった!

それはさておき「Cherry Blossoms:Hanami」。いい映画でした〜。
タイトルからして想像がつくかと思いますが、ドイツの監督によるドイツ映画なのですが、
舞台はドイツと日本です。このドリス・ドーリエという監督は大の日本好きだそうで、
この映画も小津安二郎の「東京物語」に着想を得て製作されたとか。
(私は「東京物語」を観ていないので比べようにも比べられなかったのですが)
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定年まであと数年のルディは、毎日同じ時間に家を出て会社に行き、
毎日同じ朝食、昼食を食べ、同じ時間に帰宅する、ごく平凡な中高年男性。
妻のトルーディと二人、のどかな片田舎で平穏な日々を送っていた。
そんなある日、妻のトルーディは医者からルディが重病を患っており、
余命わずかだと宣告される。ルディの性格を考えて告知しないことに決め、
ひとり涙をこらえるトルーディ。しかしこのままではいられないと思い立ち、
離れて暮らす子供たちを訪ねに行こうとルディを誘う。
彼らの子供たちはすでにみな成人しており、うち一人は家庭ももっている。
息子の一人は日本で働いているが、それ以外はベルリンに住んでいた。

しかし、ルディの事情など全く知らない子供たちは、
彼らの突然の訪問を迷惑に感じ、そっけない対応。
子供たちの変わりように落胆しつつも、ひとまずみんなが元気でよかったと
確認し合った二人は、そのままビーチリゾートへ足をのばす。
ところがなんと、ここで妻のトルーディが急死してしまう。
一人残されて途方に暮れるルディだったが、やがて、
トルーディが生前、夢中になっていた日本の舞踏と富士山を見ようと、
息子のカールが住む東京を訪ねることにするのだが.......。

いやー泣きました。ハンカチがびっしょりになるぐらい。
目の腫れ方も半端でなく、翌日まで引っ張りましたし。
まあ、泣き上戸なので覚悟はしてたんですが。それにしても泣きすぎです。
だって心に響く場面がいっぱいだったんですよねー。
監督はよく日本をとらえているなあと思いました。
いろんな意味でツボついてると思います。
トルーディが夢中になっているのが日本の前衛舞踏というのが
ちょっぴりマニアックな設定のような気もしますが(海外ではまあアリかな)、
でも、それがかえってトルーディの「隠された情熱」を表現しているのは確かで。
また、舞踏とは何か、というのを説明する場面があって、
それを聞くと、もろもろ納得させられてしまうのも事実です。

家族の触れ合いとか、人物の描写とか、感じ入る部分がいっぱいだったのですが、
なかでもやっぱり、ルディとトルーディの愛がねー、ほんと、涙ものです。
トルーディは、ルディの妻として、ある意味、
「ルディのために生きている」のですが(本当に仲のいい夫婦なのです)、
舞踏への情熱も密かに心に抱いています。
そんなトルーディの「情熱」にルディも気づいているのですが、
長年連れ添った夫婦だからなのか、堅物で保守的な性格からなのか、
はたまた照れなのか、その部分をあまり見たくないと思っていました。

しかし突然、妻を失い、迷子のようになってしまったルディが追い求める
トルーディの残像は、ルディ自身が毎日見て接していたトルーディではなくて、
今まで見ようとしていなかったトルーディ、つまり、彼女のその情熱の部分なのです。
そういう意味でこの二人の愛は、それまで二人で長年育んできたものとは別に、
トルーディが亡くなってから再び花開き、満開のうちに散ったーーまさに、
桜のような愛のかたちでもあります。
ルディは、トルーディと、彼女が亡くなってから、再び出会うのですね。

俳優さんたちがまたよかった。
ルディもトルーディも、どこか日本の夫婦みたいなの。
というか、あんな日本人の俳優、女優いるよな、って感じだし。
特にトルーディ。あの、控えめに見えて本当はすごく強くてきれいで情熱的な、、、
あーー誰だろう! 大竹しのぶ...? うーん、もっとほかにいたような。。。
あー思い出せん、、、でもその類の、演技派女優を思い起こさせました。
それと、ユウという踊り子の少女の役で出ていた日本人の女の子、
入月絢(本職は舞踏家さんらしい)も、役にはまっていてよかったです。

日本でもそのうち公開されるのかしら? 今のところ不明ですが、
公開の折にはぜひぜひ。ハンカチ持参で。
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by satoritti | 2009-04-06 09:00 | film

曇り

年末にたまたまテレビをつけたら、
Channel 4で「Star Stories」という番組をやっていた。
どうやら、巷で人気のセレブの半生を、ドラマ仕立てで紹介するコメディらしい。
この日はパート1がケイト・モス、パート2がU2のBonoだった。
私がテレビをつけたときはすでにパート1の後半だったのだが、
面白くて見入ってしまい、部屋で一人でゲラゲラ笑ってしまった。
この手のやつ、大好きなんだよね~。絵で言うと、誇張画みたいな。
本人の、いい意味でも悪い意味でも特徴的な部分を
思いっきり大げさに誇張して、面白おかしく描写してるの。
だから役者も全員、超ビミョー。はっきり言って見た目は全然似てない、
「なんちゃって」なんだけど、この「なんちゃって」加減が絶妙ゆえ
だんだん本人に見えてきてしまうという。

こちらはその「なんちゃって」ボノ様。 
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ケイト・モスの回では、周辺人物としてかつての恋人、ジョニー・デップや
ピート・ドハティ、そしてラッセル・ブランドなどがビミョーな似てなさ加減で登場。
それぞれのセリフもいちいち笑かしてくれる。
そしてBonoの回、私は爆笑でした。モンティ・パイソンの
「ライフ・オブ・ブライアン」のパロディ(まあ、これ自体が
キリスト誕生シーンのパロディだけど)に始まり、「神に選ばれた男」扱いで、
世界を救うために偽善活動、もとい慈善活動を行っていく様子を描いている。
ボブ・ゲルドフとかボーイ・ジョージとかエルトン・ジョンとか、
友人ミュージシャンもみんなビミョーでこれまたツボ。
しかしU2、初期の頃は好きだったのになあ~。いまやすっかり政治家よね。

突然目の前に現れた神のお告げを渋々聞くボノ
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この番組、案の定シリーズで、
今までにDVDが2本出ていた。
シリーズ1の第1回は、やっぱりというかなんというか、ベッカム夫妻。
ほかにジョージ・マイケルやガイ・リッチー(&マドンナ)、
キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(&マイケル・ダグラス)、
ジェニファー・アニストン(&ブラピ)、サディ・フロスト(&ジュード・ロウ)
と、納得のラインナップ。誰かDVD持ってないかなー(自分では買いたくない)。

●today's disc:The Kids/s/t
だいぶ前にレコード見つけてつい購入。そして最近よく聴いている。
30年前の作品だけど、今も全然色褪せずカッコイイ!
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by satoritti | 2009-01-07 08:42 | film

晴れのち曇り、一時雨

久しぶりにプリチャに映画を見に行きました。
今回見たのは、「ザ・セル」のターセム・シン監督が手がけた「落下の王国 The fall」。
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舞台は1920年代のLA、とある病院。映画のスタントマンをしていたロイは、撮影中の事故で大怪我を負って入院中。そのうえガールフレンドを主役の俳優にとられてしまって、絶望の淵にいた。そんな矢先、同じ病院に入院中の5歳の少女、アレクサンドリアと出会う。ロイは彼女を使って薬を入手し、自ら命を絶とうと思い立ち、彼女の気を引くために、即席の物語を作って聞かせるのだが…。

映画ではこの、ロイが語って聞かせる物語=空想のストーリーの内容が、彼の深層心理のような形で表れていて、現実のストーリーと空想のストーリーが同時進行する。空想のストーリーの登場人物は、病院の先生だったり、看護婦さんだったり、アレクサンドリアの実家であるオレンジ農園の使用人だったり、はたまたロイ自身だったり。もちろん全員、姿を変えて出てくる。

とにかく、その映像美にため息。
さすが4年の年月をかけて、世界各地で撮影しただけのことはあります。
見ていて、ここは一体どこなんだろうー?って思うような場所がいっぱいありました。
世界には本当にたくさん、息を呑むほど美しい場所があるのに、
大多数の人は、一生のうち、そのほんの一部を見るだけにとどまってしまう。
まあ、一部でも見られたらラッキーなのかもしれないけど。

それから、この映画がデビュー作だという
アレクサンドリア役のカティンカ・アンタルーちゃんが素晴らしい。
彼女の仕草や表情を見ているだけで、可愛くて泣けてくるぐらい。
本当にぴったりのハマリ役。

色鮮やかで奇抜な衣装を手がけたのは、
北京オリンピック開会式の衣装デザインも担当した石岡瑛子さん。
空想の世界の非現実感が見事に映し出された、印象的なコスチュームでした。

そして個人的には、誰かが紡ぎだした物語を、別の誰かが夢中になって聞いている、
そしていつしかお互いの心に作用するという設定が、もうたまらなく好きだ。
ところで、物語や音楽を共有するとき、その色や質感など、
各自の脳内で展開されるビジュアルには、どのぐらい差があるんだろう? 
人の想像力って、ほんとに無限で面白い。
同じ世界に生きていても、全く違うものを見ていることも多いんだろうなあ。
まず視点の違いがあり、そして常識や許容範囲の違い、
さらに想像や妄想が加わると思うと……。
果てしなく世界は広がってしまいますね。

ところで、ロイが物語の登場人物を紹介するくだりで、
イギリス人の博物学者、ダーウィンが出てきたとき、シネマ内で笑いが起こった。
私も思わず笑ってしまった。だって典型的なイギリス人なんだもん!
でもこれ、こっちに住んでなかったら、全然わかんなかっただろうし、
面白くもなんともなかっただろうなあと思う。
海外の映画で、いわゆる「典型的な日本人」がジョーク交じりに描かれていたりすると、
ちょっと心外な感じを抱きつつも苦笑してしまうものですが、まさにそんな感じでした。
ふだんはいたってマジメに、真剣にやってることでも、客観的に見るとちょっと滑稽。
どの国にもそういうのってあるよね。自分がその渦中にいると全然笑えないんだけど、
引いて見るとかなり可笑しい。わかってるんだけど変えられない。
ああ愛しきかな、国民性。

●today's disc:LEMON JELLY/LOST HORIZONS
各地を気球に乗って旅しているような、知らない世界に連れて行ってくれるような、
無限の広がりと、人の温もりが同時に感じられるようなサウンド。
移動中のBGMにも良いです。
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by satoritti | 2008-12-07 13:13 | film

曇り

Russellからずいぶん前に借りたDVD「Young Ones」の
シリーズ1とシリーズ2を最近やっと全部鑑賞。いやー、これかなり面白かったー!d0031955_736886.jpg


「Young Ones」は1980年代にBBC2で放映されていたシチュエーション・コメディ番組で、
ロンドンの汚いフラットをシェアする学生4人(誰一人として学生に見えないところがミソ)の
どーにも救いがたいクレイジーな日常を描いたドタバタ劇。

最初に観たときは字幕なしだったので、小汚い若者4人が
わーわーぎゃーぎゃー騒いでモノを壊してアタマとか殴って……と、とにかく大騒ぎ、
というか、うるさすぎて、いまひとつ面白さがつかみきれない部分があったんだけど、
字幕付きで観たら大ウケ。すっかりファンになってしまいました。

何が面白いって、とにかく出演者のキャラクターがイイ。
アナーキーなRick(Rik Mayall)、バイオレントなパンクスVyvyan(Ade Edmondson)、
インチキくさい小男Mike(Christopher Ryan)、
なんともしょぼいヒッピーNeil(Nigel Planer)の4人のほかに、
無意味に明るく厚かましい大家のBalowski(Alexei Sayle-超オモロイ)と、
濃ゆいのなんのって。ジョークもアナーキックでブラック、とってもブリティッシュ(特に
最終話のラストシーンはいかにも)。また、家にあるいろんなもの(動物含む)が
擬人化されて絡んできたりと、ちょっぴりシュールなのもイイ。

さらに特筆すべきは、毎回ミュージシャンやバンドが出演して演奏するってこと。
MotorheadやらMadnessやらDamnedやら、ラインナップも濃く、
しかもテーマソングはCliff Richard and the shadowsときたもんだ。

脚本はRikと彼の当時のガールフレンド、Lise Mayer、そしてRik&Adeの大学の同級生、
Ben Eltonの3人による共同。ちなみにRikとAdeは後に相方同士として、
その後もいろんなコメディを手がけたようです。
うーん、いつかこれ、翻訳して日本でも発売させたいわ!

●today's music:Les Dragueurs/Bob
Rip OffsのJon Vonさんによる60sスタイルのフレンチ・ガレージ・パンクロック。
歌詞は全部フランス語。なんともいえないユルさがよくてハマリます。
Jon Vonさんがとっても楽しそうに演奏しているmyspaceのYoutube動画もサイコーです。
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by satoritti | 2008-10-13 07:15 | film

曇り、ときどき晴れ

前回から少し間があいてしまいましたが、みなさんお変わりないでしょうか。
気づけばもう9月になってるし!どーなってんだ~って感じです。

書きたいこともいろいろあったのですが、なんだか時間がどんどん過ぎていって、
自分の中の記憶もそれとともに少しずつ変わってきてて。
とりあえず、最近見た映画についてだけ。

先々週の話になりますが、いつものプリチャに赴き「ペルセポリス」(英語吹替版)を見ました。
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日本では昨年末に公開されてたようなので、見た方もいるかと思いますが、
革命や戦争で揺れる1970~90年代のイランを舞台に、
好奇心旺盛なお転婆娘マルジが成長していく姿を描いた白黒アニメーションです。
まず絵がシンプルでわかりやすいうえに、ユーモラスで可愛い。
主人公のマルジは監督自身の姿を映しているらしいのですが、まるでちびまる子のようです。
マルジを心配するお父さん、お母さんにも好感がもてるし、
ハイカラなおばあちゃんもとっても素敵。
でも、国の情勢が不安定ゆえに、そうそう笑って暮らしてはいられないのです。

語学学校に通っていたとき、東欧からきている学生と
全然話が(性格も)合わないことが多かったのですが、
やっぱり革命や戦争を体験している(または身近に感じている)のといないのとでは、
考え方やものの見方、価値観などが異なって当たり前。
こっちからすると信じられないような発言や行動も
彼らにとってはどうってことないことだったりもして驚いたりしながら、、
常識って、幸せって、一体なんだろう、とか思うに至ります。

反政府主義のおじさんや、インディペンデントなおばあちゃんの影響もあって
反抗心旺盛な女の子に育ったマルジは、学校で先生に異論を唱えたり、
パンクやロックを愛聴して、街角に立つ麻薬の売人ならぬロック&ポップスの音源を
闇取引する売人たちからレコードを買ったりと、我が道を貫いてゆくが、
両親はそんな大胆なマルジを心配して、彼女をウィーンに留学させる。
そこでマルジは初めて異国の地で一人ぼっちの生活を始めるのだが、
文化が違えば価値観も全然違うヨーロッパの都市で
だんだん孤独感を募らせていき、数年後に結局、国に戻ることを決意する。

いやもちろん私はマルジとは全然違うけれど、共感できる部分がいっぱいあって、
かなり感情移入して観ていた。特に、失恋をきっかけに性格がますます荒れていき、
生活まで荒んでいくくだりは、大げさでなく「いやー、わかるなあ~こうなるの」と、
ものすごく共感。私はあそこまで生活は荒れたことはないけど、気持ちは時々、
あんなふうに荒れることがあるし。これっておそらく私だけじゃないはず。
一人ぼっちで異国で暮らしたことがある人は、多かれ少なかれ
ああいう気持ちになったことがあると思う。
そしてある日、どうにも我慢できなくなって両親に電話し、
「家に帰ってもいい? 何も聞かないって約束してくれる?」というマージ。
もう、泣いちゃいますよ。やっぱりどんなに大変でも、
自分が育った国(家族がいる国)って、心の拠り所なんだよね。

とにもかくにも(時間がなくなってきたので急にまとめです)、
自分が自由な環境で生まれ育ち、今もなお自由でいられることがどんなに幸せなことかを
改めて実感しつつ、国が、人種が、言葉が、宗教が、文化が違えど、
求めてるものってみんな一緒なんだよなーと、ちょっと表現方法が違うだけで、
結局は同じだよなーと、全然気が合わなかった東欧のクラスメートのことなどを
思い出しながら、この映画を観ていたのでした。

●today's one more
今月中旬にこちらで公開される「Heavy metal in Bagdad」は、
2003年のフセイン政権崩壊後から2006年までの間、イラクで唯一、活動していた
ヘビーメタル・バンド、Acrassicaudaに密着したドキュメンタリー。
こちらもかなり濃そうで気になります。
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by satoritti | 2008-09-02 07:49 | film

曇り、ときどき大雨

午後イチからいつものプリチャへ赴き、2本立て続けに映画鑑賞。

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まず一本目はコーエン兄弟のオスカー受賞作「No country for old men」。実はこの映画、少し前にここで鑑賞済みだったのですが、最初の15分ぐらいを見逃してしまっていたことと、アメリカの男英語(しかもTexan)が私にはちょっと難しくて理解度がいまひとつだったことと、そして理解度がいまひとつだったにもかかわらず、全編通して目が離せないほど引き込まれちゃったってことで、本日、二度目の鑑賞をするに至ったのでありました。

そして、二度目もやっぱり夢中になってしまったのであった。
前回、思わず飛び上がっちゃったシーン(モスとシガーが直接対決するシーン)で
やっぱり今回も軽く飛び上がっちゃったりしてる自分に一人ツッコミを入れながらも、
何度見ても変わらぬ緊張感、音楽が一切ないことにさえ気づかないぐらい濃密なつくりに、
再びため息。もうあっちこっちでハビエル・バルデムのシガーについて
いっぱい言及されているので言うまでもないんだけど、やっぱすごいわーあのキャラクター。
モス役のジョシュ・ブローリンも相当いい。
二人とも迷いが全然ない代わりに、執着心がすごい。しかも完全自分正義な人たち。
まさに現代のアメリカ…とか、いかにもなことはさておき、
この濃いキャラクターが、目が離せない理由になっているのは確か。
ジョシュ・ブローリンに関して言えば、グーニーズ大好きだった私はほんと感慨深いし。
うーん、いい感じに歳とってるなあ、こんな感じの男になるとは、
あの頃は想像できなかったよなあ、なんて思って見ていました。
(彼を見ながら、しかし自分も同様に歳をとってるんだよな…と我に返りましたけど)

ストーリーは単純だし、タイトルが言い表しているテーマも、今となっては
特別珍しいものではない。でも、じゃあ、なんでこんなに引き込まれてしまうんだろう?と思うと、
なんだかとっても示唆に富んだつくりになっているからなんでしょうか。
人生って案外、コイントスで決まっちゃうようなもので、でもそのちょっとしたコイントスだって、
選んでるのはあくまでも自分なんだっていう、人生における、
どうにもできない暗黙の法則のようなものが描かれているからなのかな。
人生って、ままなるときもあるけれど、ままならないときは本当にままならないもんなあ。
しかし2回見てもまだ飽きていません。たぶんまた見ると思います。

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続いて2本目は、Jazzトランペッター&シンガーにしてdrug addictのChet Bakerの姿を、
写真家ブルース・ウェーバーがとらえた1998年のドキュメンタリー「Let's get lost」。

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私はJazzを聴かないし、Chet Bakerについてもさほど知らなかったけど、写真の彼があまりにもドラマティックな表情をしているので、見たくなってしまったのでした。で、実際に見てみたら、期待通りの人物で二度惚れ。いや、ああいう人に女性として関わったら大変に違いないと思いますけれども、事実、過去の妻や女性たちが一様に彼のことを「チャーミング」と言っているように、いやでも惹かれてしまうんでしょうねー。だってあの天才ぶり。そしてあの甘い、とろけるような歌声。映画で見て、聴いているだけで、わけもなく涙が出そうになっちゃうんですから。まるで催眠術かなにかのようです。
ああいうのを罪な人っていうんだろうなあ。
ある意味、究極のオスって感じもします。自分のためだけに生きていたのね。
でも娘や息子たちも、なんだかんだ言いながらもお父さんのこと憎めない様子。
この映画を見ながら、男と女についてまたいろいろ考えてしまいました。

さすがブルース・ウェーバー、モノクロの映像がとても美しく、
すべてのシーンがスチール写真のよう。ドキュメンタリーなのに、
このチェット・ベイカーという人の神話的存在感のせいもあってか、
しばし別世界へ連れて行かれたかのような気分を味わいました。

●today's music:Chet Baker/You don't know what love is
しびれる……。特にラストがたまりません。
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by satoritti | 2008-08-12 08:37 | film

曇り、ときどき晴れ

夜、帰宅してテレビをつけるとケイト・ハドソンが出ている映画をやっていて、
途中からなんとはなしに見ていたら、なんだか目が離せなくなって結局最後まで見てしまった。
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その映画とは、「アバウト・アダム アダムにも秘密がある」。日本では劇場未公開らしい(面白いのになあ)。また、韓国映画の「誰にでも秘密がある」は、このリメイク作品だそうです。

大雑把にあらすじをいうと、恋に奔放なウェイトレスのルーシー(ケイト・ハドソン)が、勤め先のレストランに客として現れたイケメン、アダム(スチュアート・タウンゼント)にモーレツに恋してしまい、彼と結婚する!! と意気込んで家族に紹介したところ、母も双子の姉妹も、はたまた弟の彼女(さらに弟まで…)も、全員アダムの虜になってしまう。
そして気づけば、みんながみんなアダムと親密な関係に…。

物語は、ルーシーがみんなの前でアダムに逆プロポーズする場面を基準点として
構成されており、そこにいたるまでの各人物のアダムとの秘密の関係が、
それぞれの視点から、時間をさかのぼるようにして描かれる。
つまり、最初にこの場面を見たときは、出席者全員が幸せな二人を純粋に祝福して
笑っているように見えるものの、次第にその笑顔の裏に隠されたそれぞれの事情や思惑が
明らかになっていくため、何度も繰り返されるそのシーンが、
回を追うごとに違って見えてくるという仕掛け。

それにしても特筆すべきは、アダムの巧妙なスケコマシっぷりである。
三姉妹全員(+弟の彼女)に手を出し、一家を骨抜きにする男なんて、
実際いたら相当グロいけど、アダムに限っては、まるで愛の神様、エロスか何かのよう。
人間が「ああしたい、こうしてほしい」というエゴの塊だとしたら、
アダムにはエゴらしきものは見あたらない。または、それが全然表層化していない。
代わりに人々の「ああしたい、こうしてほしい」を的確に察知し、
それを与えて満たしてあげるのである。目の前に欲しがっている人がいて、
自分がそれを持っている(または、それができる)。だから、あげる。または助けてあげる。
ただ、それだけのことなんである。
実際、それでみんながみんな幸せになっているのだ。

実は最初のうちは「そうはいっても、やっぱり嫁の座を勝ち取ってるルーシーが
一番幸せなんじゃないのかなあ」なんてつまんないことを考えながら見ていたが、
だんだん、それはちょっと違うみたいだなーと思い始めた。
アダムと「結婚したい」と思っていたのは結局ルーシーだけだったわけで(逆にいえば
彼女が一番欲していることは「アダムと結婚する」ということだった)、
ほかの女たちはアダムに別のことを求めていた、そしてそういう意味で
アダムはやっぱりきちんと求められた「仕事」をこなしていたといえる。

まあ、そうはいっても不貞は不貞(しかも家族内…)、秘密や裏切りに満ちていて、
本来ならばドロドロです。しかしそれをここまで軽く明るく、楽しく爽快に描いているのはお見事。
軽快なテンポ&展開はもちろん、能天気なケイト・ハドソンをはじめ、
三姉妹のユニークなキャラクターの成せる業ともいえそうです(全員見事にハマリ役!)。
そしてアダム役のスチュアート・タウンゼント、私は全然好みじゃないので
最初は「これがモテ男?」と思いましたが、いやー、合ってます。
一見まともな好青年風の風貌に見え隠れする軽薄さ、ふてぶてしさ、
そして微妙にさめたような眼差し。
エンディングで見せる意味深なカメラ目線なんて、ほんと絶妙です。

現実的に、もしアダムのような人に会ったら、私もスケコマされてしまうに違いありません。
結局、ああいう圧倒的な存在感、包容力に女は弱いような気がします。
完璧に騙してくれるなら、喜んで騙されたい…って、演歌みたいですが、
なんかそういうのは、多少なりともあると思います。

ちなみに韓国映画のほうは見ていないので何とも言えませんが、
ホームページを見る限りでは、なんか違うものになってるような印象。
80~90年代のバブリィなドラマみたいな感じが…。
この話はやっぱり、軽くてノーテンキなアメリカン・コメディだからこそ成り立ってるっていうか、
面白いんだと思うけどなあ。
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by satoritti | 2008-06-17 08:45 | film

曇り、ときどき晴れ、一時雹

天気も天気だし、今日は一日中家にいようかと思ったけれど、
プリチャで夕方「Into the wild」の上映があることを思い出し、観に行くことにした。

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ショーン・ペン脚本・監督作。原作はジョン・クラカワーの同名ノンフィクション(邦題「荒野へ」)。
裕福な家庭に生まれ育ち、アトランタの大学を優秀な成績で卒業した後、
所有していた大金をすべて寄付し、車や持ち物、ID、名前、そして家族を捨て、
アラスカへ向けてヒッチハイクの旅に出た、クリス・マッカンドレスという実在した青年の話です。
私は文字通り予備知識ゼロ、ただショーン・ペン監督ということで
単に「なんとなく気になった」というだけの理由で観に行ったんだけど、
予想以上に感動。しかも140分という長編なのに、全然長く感じなかった。

最近、貧血がひどいこともあって肉を食べている私ですが、
もともとここイングランドに来て肉を食べるのをやめた理由は、
第一にこっちのお肉があんまり美味しく感じなかったこと、
そして、食事を残したくなかったことが挙げられます。
というのも、当初はホームステイをしていて食事はすべてホストマザーまかせ、
となると肉料理が出たときに、食べきれないほどの量の肉が入っていることがあり、
「食べ切れなかったら残していいのよ」と言われたものの、どうしても抵抗があって、
もともとさほど欲しているわけでもなし、それなら思い切って
肉断ちしてしまおう、と決めたのでした。

これは、私の中の小さなエコでもありました。
以前より減ったといえども、今でもときどき物欲が高まったり、
消費で気を紛らわせたりすることもある私には、
物質社会に100%背を向けるということはできそうにないけれど、
それでも私なりに、できる範囲で省エネするよう心がけているつもりです。
たとえば、なるべく新品ではなく古着を買うのもその一つだし(まあこれは私自身の好みと
経済的な理由も大きいけど。たまに高い新品とか欲しくなるしね、どうせ買えないけど)、
食べ物を残さず食べることもそう。当たり前のことだけど、
特に一人暮らしだと食材を買うタイミング、作る量など、
無駄をなくすためには意外と計算が必要だったりする。
また、こっちでは貧乏ゆえ物を本当に大切にするようになったので、
そういう意味でこのギリギリ生活も、私には貴重な経験だと思います。

こんなふうに考え始めると、いろんなところに思考が及び始め、やがて極論に行き着きます。
たとえば仕事について。生きていくためのお金を得るには、
経済活動に加わらなければならないわけで、しかもそのためには
たとえ無意味に捨てられる資源がたくさんあると知っていても、
さらなるお金や資源を使って新しい商品を生み出すということをする。
人々は広告や周囲に煽られて、今あるもので十分まかなえるはずなのに、
それらは不用品として手放し、新しいものを手に入れようとする。
そのために行われる競争、そしてお金、お金、お金……。

その点、自然はなんて美しいんだろう!
動物たちはお腹が空いたときしか獲物をとらないし、
なにより脳と体の動きに無駄がない。
なのに私たち人間ときたら、いろんなものに惑わされ、目移りし、
あっちこっち迷い歩き、時に無闇に破壊する。
そのうえ欲しいものは新しい服に車に家に…キリがない!
もっとシンプルで心が豊かになる暮らしがあるはずなのに。
ああ、自分も自然に還って、自由で素朴な生活を営めたら……。

そんなふうにクリス青年が考えたかどうかはわかりませんが、
とにかく彼は、この現代の物質社会に嫌気がさし、
また、そういうことに無頓着なうえに喧嘩の絶えない両親に反発し、
ひとり、すべてを捨てて旅立ったわけです。極論を実現化すべく。

若さゆえに怖いもの知らずの無鉄砲だったかもしれないし、
ひとりアラスカの自然に挑む割には準備が足りなかったかもしれない。
でも、若いときの旅って案外あんなもんだと思うし、
時にその勢いが運をもたらして、何事もなく前に進んでいったりすることもあるので、
そのことをどうこう言うのはあくまでも結果論であり無意味だと思う。

それより私が思ったのは、本当に本当に当たり前のことだけれども、
結局人間は人間社会でしか生きられないということ。
トナカイがトナカイの社会で生きるように、オオカミがオオカミの社会で生きるように、
人間は、たとえどんなに自然に憧れたとしても、
ほかの人間と力を合わせて、人間社会で生きるべきなんだと思う。
ある日、クリスが運よく大型のヘラジカをしとめて、
教本どおりにその肉をさばき、保存しようとするんだけど、
結局失敗してウジ虫が湧き、オオカミのエサに成り果てるシーンがある。
彼はその日の日記に「ヘラジカなんか撃たなければよかった……」と
悔恨の気持ちを綴り、しばらく落ち込む。
またある時は、普通のシカ(だったかな?)を撃とうとするが、
後ろから小ジカが付いてくるのを見て、撃てなくなってしまう。
人間にしてみれば当たり前の感情だけど、動物はそんなこと考えない。罪悪感だってない。
だから自然に生きているわけで、その強さ、厳しさは人間が太刀打ちできる類のものではない。
(追記:ここでいう「人間」とは、文明の発達した社会で生まれ育った人間のことです)

現代の文明社会で世間の影響を受けることなく、ひたすら己の道を極め、
切り拓いてゆくというのは至難の業、まさに孤独な闘いでしょう。
だけどだからといって、森の中に逃げ込むわけにはいかない。
気づいてしまったからにはやるしかないし、やり始めたら続けるしかない。
村上春樹も「進化は孤独で淋しいものだ」って言っていた。
でも進化を目指すのは人間の性。私たちはそんな中で生きている。
となると考えるべきことは、どうやって進化するかってことに尽きますよね。

ところでアラスカといえば、なんといっても写真家の星野道夫さん。
彼の著書「旅をする木」は、人生の愛読書として挙げられる一冊です。
しかしアラスカに向かう人は、なぜみな早世なのか。
もしかすると、アラスカが人を選んで、引き寄せているんでしょうか。

この映画、日本では今秋公開予定のようです。
公開の折には、ぜひ。

●today's quotes:Hermann Hesse
道はうしろにではなく、前に通じている。
おおかみや子どもへではなく、いよいよ遠く罪の中へ、
いよいよ深く人間となることの中に通じている。
(高橋健二訳「荒野のおおかみ」より)
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by satoritti | 2008-03-21 12:03 | film

晴れ、ときどき曇り

いつもの日本語レッスンの前に、いつものプリチャで映画「Control」を観る。
(今まで待っていた甲斐あって、ついにプリチャに登場です)

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イアン・カーティスについて知っていたことといえば、
Joy Divisionのヴォーカルだったことと、
持病の癲癇に苦しんでいたこと、
そしてアメリカツアーの直前に自殺してしまったこと。
あとは、あの強烈な、完全にイッてしまっているライブ・パフォーマンス。

で、映画を観て意外な発見があったかといえば、それは特にはなかったんだけど、
というか、私はこの映画を、いわゆる「悲劇的なロックスターの伝記映画」というよりも、
ある種のラブ・ストーリーとして観てしまった感があります。
または、神経質で鬱病気味でロマンチックで自分本位の、
とある典型的なイギリス人男性の話か。
あそこまで極端じゃなくても、あの片鱗が垣間見える人って実際いるもーん。

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第一、話の流れ的に、音楽のことより愛のことに目がいってしまうのよ。それもそのはず、脚本が元妻のデボラ・カーティスの著書(写真)をもとに作られているうえに、彼女がプロデューサーの一人にもなっていた。納得。
だって、映画ではイアンがすごく自分勝手で、奥さんがすごく可哀想に見えちゃうんだもの。
私はやっぱり女性なので、奥さん側の視点で観てしまうし、気持ちにも同情してしまう。
でも、もし、たとえばバーナード・サムナーがイアンについて本を書いたとして、
それを元に映画化したとしたら、全然違うものが出来上がる可能性だってあるよね。
そう思うと私たちって、自分では「一つの人生」を生きているような気がしていても、
実際は、自分が見ている自分の人生と、人から見える自分の人生は異なっていて、
しかも出会った人の数だけ自分の人生には側面があって、
結局はその中で、どの側面をdevelopしていくか(または周囲によって
developされていくか)ってことなのかなーという気もします。

個人的に見ていて一番悲しかったのが、イアンは(またはイギリス人は)ある意味、
現実的というか、バンドのほかにも仕事をちゃんと持っているような人だったし、
そして事実(映画の中ででは、ですが)、恋愛中には
「結婚しよう」「子供をつくろう」と(おそらく心から本気で)言っていたのに、
実際そうしてみたら違和感を感じはじめ、
さらにその状況に自分を適応させようとする姿勢も全く見せず、
ただただ、目の前で起こっていることがまるで他人事であるかのような
冷たい視線で自分の家や子供を見つめていることだった(逆に、
そんな不一致な感覚を抱いてしまう自分へのジレンマから出る態度かもしれないけど)。
もちろん人間、こうしたい、ああしたいと思って期待に胸を膨らませ、
頭の中でイメージを思い描いていても、実際にその場になったら
「なんか違うな...」ってことはあるわけで、それは仕方ないと思うんだけど、
そして頭でわかっていても出来ない、ということも多々あるというのもわかるんだけど、
いや、わかるだけになのかな、悲しいですね、ああいうのは相当に。
何のための結婚なんだか、全然わからんしね。

とにもかくにも、若すぎたと思う。19歳で結婚して23歳で自殺なんて。

イアン役のSam Rileyが好演。
最初のうちは見ていて、ちょっとカッコよすぎるんじゃないかしらと思っていたけど、
話が進むにつれて、どんどんイアンに見えてきた。

それと、笑っちゃう場面もけっこうあった。特にバンドがらみの部分で。
トニー・ウィルソンとのやりとりとか、インチキくさい風貌のマネージャーとか。
生きてると、滑稽なことっていっぱいあるし、いっぱいやらかすよね。
それは誰であろうと同じやね。

●today's music:Joy Division/She's lost control
何度見ても見入ってしまうイアン・カーティスのダンス。
別にクスリとかをやっているわけではないそうです。
先日、たまたまTVでファクトリー・レコードについてのドキュメンタリーをやっていて、
それこそJoy Divisionのことも出てきて元メンバーのインタビューも流れて、
そんなようなことを言ってました。
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by satoritti | 2008-02-13 06:55 | film

日中のあき時間にプリチャへ赴き、
エディット・ピアフ 愛の讃歌」を観る。

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日本では去年の秋に公開されてたみたいなので、観た方もいるんじゃないかと思いますが、
すごい映画でした。とにかくピアフ役のマリオン・コティヤールの演技が圧巻(ピアフの
子供時代を演じている二人の子役も相当に素晴らしいのですが)。
そしてあまりにも波瀾万丈な、太く短い彼女の人生。
私は今までエディット・ピアフがどんな人生を送った人なのか、
ほとんど知らなかったので、とても興味深く観ました。
彼女の人生は、一言で言えば別れの連続。そして孤独との闘い。
観ていて涙が止まらなくなる場面が多々あり、
鑑賞中に何度か鼻をかまなくてはならないほどでした。

そして、歌。
生きるために歌い、また、歌うために生きるピアフ。
多くの人にとって、楽しむためのものであるはずの歌も、
彼女にとっては、魂であり、信仰であり、命であり...。
ボロボロになりながらもステージに立ち、歌いだすもすぐに倒れ、
周囲の人々が止めても「この歌を歌い終えなければ、
私が今まで信じてきたものがすべて無意味になってしまうのよ!」と言って
死ぬ気で舞台に戻ろうとする姿は、まさに壮絶。

観終わって映画館から出ると、外はまだ明るく、
現実に気分を引き戻すのに少し時間がかかった。
なんだかドッと疲れてしまったが、悪い気分ではなかった。

●today's music:Edith Piaf/L'hymne a l'amour
どちらかといえば加藤登紀子バージョンのほうをよく耳にしていたかと。
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by satoritti | 2008-01-09 07:16 | film