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ひと騒動あったバレンタインデー当日、
「なんか疲れたからもう寝るわ」と言って、早々と就寝したアン。
そしてその翌朝は思いっきり鼻声でくしゃみを連発。どうやら風邪をひいたらしい。
見るからにつらそうだったので、その日の夕飯は私が日本食を作るよと申し出た。
ひじきの炊き込みご飯と味噌汁、じゃがいもとマッシュルームのバター醤油炒めという
簡単なメニュー。しかも案の定、炊き込みご飯を作るのに鍋の底を真っ黒に焦がした。

それでもアンは私の料理を楽しんでくれて、珍しくいっぱい食べていた。
「シンプルでメロウですごくおいしい。味噌汁を飲むと気が安らぐわ」
あーそれはまさにニッポンの心、和食の真髄でございます!
なんて大げさだけど、私自身、こう言ってもらってちょっとうれしかった。

しかも「来週も料理する?」と言ってきたので(他人にキッチンを触られるのが
キライな彼女にしては、とても新しい提言なのです)、うんやるよ!と快諾。
私にとっても気分転換になるし、限られた食材で日本食を作るのは大変だけど、
けっこう楽しい。

というわけで、今夜もまた日本食ディナーと相成りました。
彼女は、ひじきを食べてから海藻がすっかり気に入ったようだったので、
トットネスにあるオーガニックショップ、Sacksで乾燥ワカメとそばを購入。
ワカメ入り卵とじそばを作ることにした。
それと牛蒡の代わりにパースニップ(大根と牛蒡の合いの子みたいな根菜)を使って、
じゃがいもとにんじんとパースニップのきんぴらもどきも作ってみた。
あとは出汁巻き玉子と、念のため白いご飯も炊いた。うーん、すっかりベジタリアン食です。

私は、野菜は少し芯が残っているぐらいの歯ごたえが好きだし、
麺類はもちろんアルデンテが好きだが、アンは典型的なイギリス人で、
野菜もパスタもかなり軟らかめが好き。なので、その中間点を見つけるのに
ちょっと手こずったけど、案外うまくいった。出汁巻き玉子は厚みが出せなかったけど、
味はなかなかイケて、アンも気に入っていた。
やっぱり食べてくれる人がいると、料理ってやる気になりますね。

一時帰国まであと4週間。賞味期限が迫っている手持ちの調味料や食材を着々と減らす日々。

●today’s photo:イングランドでの防寒対策
この一週間、雨やみぞれも多く、かなり寒かった。ところでこっちでの防寒対策といえば、
湯たんぽでございます。本当にどの家庭にも必ずあります。セントラルヒーティングだけでは
まかなえない夜は、この湯たんぽを抱えて机に向かったりもします。
日本では発熱時によく使われる氷嚢用のゴムボトルに熱いお湯を入れるだけだけど、
とってもあったかい。しかもカバーで包むとあったかさ長持ち。 
以下は私が所有している2つ。左のハートマークのは全長30㎝ぐらいの小さめサイズで
旅行に最適。右はアンがプレゼントしてくれた、やや大きめの家庭用サイズ。
とぼけ顔の犬のお腹の中にこの湯たんぽが収まります。

シンプル&メロウ_d0031955_224326.jpg

by satoritti | 2006-02-22 22:39 | eating

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