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さっき、バイト先からの帰りのバスの中で、
またしても後部座席にドッカリ座って音楽をガンガンに鳴らしている若者がいた。
(たいていこういう場合、かかっている音楽は、
ゴミのよーなダンスミュージックか、クズのよーなヒップホップである)
前にも書いたけど、こういう光景はここでは日常茶飯事だし、私もだいぶ慣れた。
というか私は今、ヒマさえあれば今週末に控えた実習の日本語文法について
考えており(なんて無味乾燥な…とほ)、まわりがどんなにうるさくても
耳に入ってこないくらいどっかいっちゃってるんで、気になっていなかったのだが、
私のすぐ後ろに座っていた男の人はどうやらガマンならなかったようで、
この若者に向かって、「音楽うるさいんだよ。みんな迷惑してんだから、切れよ」
とかなんとか、文句を言い出した。
だらしなく座席に腰掛けていた若者は聞く耳持たずで、
「うるせーな、勝手だろ」みたいなことを言っていた。で、ボリュームも下げなかった。

何分かたって、またこの男性が「いい加減に切れよ。お前んちじゃねーんだぞ。
うるさくてイライラするんだよ」とかなんとか、文句を言った。
若者は、別にいいじゃねーか、なにが悪いんだ、みたいな返しをしたが、
それを聞いていたほかの男性が「うるせーんだよ、迷惑だって言ってんだろ」みたいな感じで
便乗し、それを聞いた男性が「ほら、みんなうるさいと思ってんだよ、
もっとまわりのこと考えろよ」と言うと、ほかの若い女性まで「賛成!」「あたしも賛成!」
などと言い出して、そのうち誰かが民主主義バンザイとか言い出しそうな雰囲気にまでなった。
若者はすっかり何も言えなくなっていたが、音楽は切らなかった。
まあ、引くに引けなくなったのかもしれない。

私はここでバスを降りたので、そのあとどうなったかはわからないけど、
まず思ったのは、この注意した人は本当に音楽がカンにさわっていたようだったし、
ちょっと強い言葉も使ってはいたけど、決して「キレちゃってる」んではなく、
へんな言い方だけど、常識的に怒っていた。だから殴りかかったり、
無闇に罵ったりしてなかったし、まっとうな怒り方をしていた。
そして悲しいけど、今の日本だったらこれ、
こんなに平和的にはいかないだろうなあって思ってしまった。
まず、言われた若者はキレて、バスの中でケンカ、もしくは次のストップかなんかで
この注意した男性の胸ぐらをつかんで「降りろ、コラァ!」となり、
バスの外でケンカ。ひいては殺傷事件。
そんな光景が目に見えるので、うるさいと思っても誰も注意しないし、
ケンカも見てみぬふり、みたいな。なんて恐ろしいんでしょう。

「イギリス人って自分本位だよなー、こんな勝手な物言い、日本人は絶対しないよなー。
ほんとビックリ。この人たちの考え方、ついていけない」って思ったり、
「イギリス人男性より日本人男性のほうが精神的な強さがあるなー」と思うときもある反面、
イギリス人を見て「なんで日本人にはこういう、素朴な、まっすぐな強さがないのかなー」と
思うときもある。ない、というより、失われちゃったのでしょうか。いや、というより、
なんで、いつから、みんなそんなにすぐキレるようになってしまったんでしょう。
なんにせよ、強さの質が違うような気がする。それは女性にも言える。
実はイギリス人女性と日本人女性の違いについても思うことがあるのだが、
今日はもう時間がないので自戒、じゃなくて次回。

●today's music:ユニコーン/大迷惑
この間、バイト先の社員さんとバンドブームのころの音楽の話になり、
「ビデオ買ってよ~」って歌ってたの誰だっけ?って疑問でさんざん引っ張り。
「ユニコーンじゃなかった?」「いや違う」で、結局その日は思い出せずじまい。
すごく気になって、あとでネットで調べちゃった。答えはカステラでした。なつかしー!
(って、私は当時さほど興味なかったんですが)

by satoritti | 2007-03-12 06:29 | something

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